はじめての歯医者はいつから?生後6ヶ月ごろから始める歯科デビュー

「子どもの歯医者デビューはいつからがよいのだろう」
「まだ小さいし、もう少しあとでもよいのでは……」などと迷っていませんか。
そこで今回は、はじめての歯医者はいつから通えばいいのかわからないという方に向けて、「歯医者デビュー」を効果的に行うためのポイントをお話しします。

中村 拓人院長/川口 寛史院長
医院名:駒沢パーククォーター歯科・矯正歯科所在地: 〒154-0011
東京都世田谷区上馬3丁目18−7 駒沢パーククォーター2F
歯医者デビューは生後6ヶ月ごろからが目安

歯医者デビューのタイミングは、下の前歯が生えはじめる生後6ヶ月ごろを一つの目安にするとわかりやすいでしょう。
個人差はありますが、一般的に乳歯は6〜9ヶ月ごろに最初の歯が生えてくることが多く、この時期からお口の中は「歯がある状態」へと変わります。
歯が1本でも見えはじめた時点で、むし歯のリスクはゼロではなくなります。
歯が生えていない状態と比べると、食べ物の残りや細菌が付着しやすくなり、歯磨きなどのケアが必要になるからです。
また、子どもの歯科検診は、母子保健法により市町村が主体となって1歳6ヶ月・3歳のタイミングで実施されます。
1歳6ヶ月の乳幼児健診の中では、
・歯の生え方
・むし歯の有無
・歯磨きの状況 など
こうしたお口の状態もあわせて確認します。
これらの検診はとても重要ですし、大切な機会ですので受診していただければと思いますが、それよりも前に、歯が「生えはじめた段階」で小児歯科を受診しておくとよいでしょう。
歯科医院を早い段階で受診することで、歯磨きの方法や食事の与え方など、ご家庭でのケアを具体的に確認できます。
日常のケアを早い時期から習慣づけることが、効果的なむし歯予防につながります。
参照:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~|歯科健診(検診)>
予防を目的に歯科に通う人は増えている

「歯医者ってむし歯を治しにいくところでは?」今でもそのイメージしかないという方もいらっしゃるかもしれません。実際に、むし歯ができてから初めて歯科を受診するケースも見られます。
じつは、予防が目的で歯科に定期的に通院する人は、年々増えています。
2020(令和4)年の歯科疾患実態調査でも58%と、過半数の方が1年間のうちに歯科検診を受けていると答えています。
さらに、その2年後の2022(令和6)年の調査では、63.8%と上昇しているのです。
こうした調査データからも、国民の口の健康意識は高い傾向にあり、さらに近年、予防を目的に歯科医院へ通う習慣が広がってきていることがわかります。
参照:厚生労働省|令和6年 歯科疾患実態調査結果の概要 「7.歯科検診(健診)の受診状況 」 >
参照:厚生労働省|令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要 「8.歯科検診(健診)の受診状況 」 >
お子さんの歯医者デビューは、症状が出てからではなく、予防を目的に考えるとよいでしょう。
早い時期から歯医者に通うメリット
歯医者デビューを早めにしておくことで、お子さんのお口の状態を早い段階から継続して管理できるようになります。
一度きりの受診ではなく、成長に合わせてお口の環境の変化を見ていくことが大切です。
定期検診のための歯科への通院は、むし歯の有無だけでなく、日常のケアや生活習慣についても確認できますので、「予防」の面でメリットが多い習慣です。
むし歯の早期発見だけではない

歯科医院での定期的なチェックは、むし歯を見つけるためだけのものではありません。
お子さんの成長に合わせて、
・歯磨きの方法が合っているか
・生えかわりがスムーズに進んでいるか
・かみ合わせに問題がないか
・食べ方や飲み込み方に偏りがないか
といった点を確認することができます。
特に小さなお子さんは、自分で症状を伝えることが難しいため、違和感や異常があっても見過ごしてしまいがちな傾向があります。
そのため、定期的に歯医者に通い、専門的なチェックを受けることが重要です。
子どものむし歯は「二極化」している
近年、子どものむし歯は全体として減少傾向にありますが、すべてのお子さんに当てはまるわけではありません。
むし歯がほとんどない子と、複数のむし歯を持つ子にわかれる傾向があり、いわゆる「二極化」がみられているのです。
歯科健診でむし歯などが見つかった場合には、歯科医院での診察をおすすめする案内(勧告書)が渡されます。
ただし、この案内があっても受診につながらないケースもあり、勧告書の提出率が50%未満になることもあるといいます。
このように、むし歯の状況はお子さんによって異なります。
同じ年齢でも、むし歯がない場合もあれば、治療が必要になるケースもあります。
お子さんのお口の状態はお一人お一人違うため、一見してむし歯がないと思っていても歯科医院で確認しておくことが大切です。
むし歯以外の問題にも気づける

どんどん成長していくお子さんのお口の中では、むし歯以外にもさまざまな変化が起こります。
たとえば、
・口呼吸が続いている
・指しゃぶりが3歳半をすぎてもやめられない
・舌の動きに癖がある
・食べ方に偏りがある
といった習慣は、歯並びやかみ合わせ、お口の機能に影響を与えることがあります。
歯ぐきの炎症などは小児でもみられることがあるため、お子さんの状態に応じて歯科で相談しながら注意していくことが大切です。
トラブルの予兆は、日常生活の中ではなかなか見つけにくいため、歯科での定期的なチェックによって早期に見つけることが大切です。
早期発見・早期対応は、将来の健康にまで影響を及ぼすような大きなトラブルを防ぐためにも役立ちます。
歯医者デビュー前に~ご家庭での準備~

特別なことをする必要はありませんが、日常の中で少しずつ準備をしておくと、受診がスムーズになりやすいでしょう。
口元に触れる習慣と歯磨きに慣れておく
お子さんは、お口に触れられること自体に違和感を覚えることがあります。
そのため、いきなり歯ブラシを使うのではなく、まずは口元に触れることから始めましょう。
頬や唇にやさしく触れる、口の中を軽くのぞくなど、短時間でも繰り返していくことで、少しずつ抵抗が少なくなります。
このように段階を踏むことで、歯科受診や歯磨きにも取り組みやすくなります。
また、歯磨きは毎日行う習慣のため、無理に進めると苦手意識につながってしまいます。
まずは短い時間から始め、「できた」という経験を積み重ねることが大切です。
完璧に磨くことよりも、毎日続けることを意識して取り組んでみましょう。
歯医者に行く前の声かけも大切です
歯科医院に行く前から、「お口を見てもらうところに行くよ」「歯をきれいにするところだよ」などと伝えておくと、お子さんもイメージしやすくなります。
初めての場所に不安を感じるお子さんもいるため、「怖くないよ」「痛くないよ」といった言い方よりも、できるだけ前向きな言葉で伝えるほうが受け入れやすいでしょう。
たとえば、「先生がお口を見てくれるよ」「歯をきれいにしてもらおうね」など、具体的なイメージにつながる言葉を選ぶと伝わりやすくなります。
特に、「ちゃんとしないと痛くなるよ」などのネガティブな声かけは、不安につながることもあるため、控えるほうがよいでしょう。
歯科医院に対して強い不安感を持たせないことが、その後のスムーズな通院につながります。
フッ素塗布(フッ化物塗布)はいつから始める?

むし歯予防に効果的とされる「フッ素塗布(フッ化物塗布)」は、歯が生えた直後から取り入れることが効果的とされています。
生えたばかりの歯は表面がまだやわらかく、むし歯の影響を受けやすい状態です。
この時期にフッ化物を取り入れることで、歯の質を強くし、むし歯になりにくい口内環境に整えることを目的としています。
ただし、フッ素塗布(フッ化物塗布)は1回で終わるものではなく、年2回以上の継続が推奨されています。
乳幼児に継続して行った場合、むし歯がほぼ半分に減少した報告があり、永久歯でも20~30%の予防効果が確認されています。
参照:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~|フッ化物歯面塗布 >
ただし、フッ素塗布(フッ化物塗布)だけに頼るのではなく、歯磨きや食生活と組み合わせることが重要です。
毎日の習慣と定期的なケアを積み重ねることで、より効果的な予防につながります。
「歯が生えはじめたら」小児歯科で歯医者デビューのタイミング

歯が生えはじめる生後6ヶ月ごろから、歯に汚れがつきやすくなり、歯磨きが必要になります。
この時期から歯科医院に通う習慣をつけることで、歯磨きや食生活など、お子さんの成長に合わせた効果的なケアを確認できます。
むし歯は見た目ではわかりにくい場所から進行することもあるため、症状がなくても定期的にチェックしておくことが大切です。
お子さんの歯医者デビューについて迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。




